レタントンローヤル館

主にサスペンス映画のお話

「失楽園」意図したことでしょうが、映画の冒頭から死の香りが漂う感じで…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「失楽園」(1997)です。

 

 

現代書房編集長久木(役所広司)は、営業部との諍いから調査室へ左遷された。そこでは"昭和史編纂"という仕事をあてがわれるが、そこは俗にいう再雇用支援室の様なものだった。久木はカルチャーセンターである女性と知り合う。彼女は書道の講師をしており、"楷書の君"と呼ばれていた。彼女も、何やら家庭生活に不満を持っており、二人は徐々に深い関係になっていく。それはやがて訪れる悲劇への第一歩だった…

その昔、購入したDVDを久々に鑑賞しました。作家渡辺淳一氏の同名小説を映画化した心中映画です。この手の映画は好きではありませんが、良く出来た映画だと思います。冒頭から死の香りが漂う作品で私は余りお薦めしませんが。理由は死が全てを解決する様な作品より、もっと能天気な作品の方が良いと私は思いますが。

同様の外国映画では、例えば「ダメージ」、「ミラノ、愛に生きる」では、主人公は心の傷は有るものの淡々と、生活し続けるのですが。まあ、どうでも良いことですが。

そして、この映画を見ていて興味深かったことは、90年代後半の日本は、色々な制度が生きており、まだまだ豊かだったなと感じました。当時は悪の元凶のように言われた再雇用支援室ですが、現在なんかそんなものは無く直ぐにほっぽり出されるだけだし、非正規労働者がひしめき合っている現在に比して、時間がゆっくりと流れているように感じました。加えて、ウクライナ戦争、ガザ問題もなくて。

個人的には、黒木瞳が演じた凛子より金久美子が演じた友人美都里、フラン人と離婚してハーフの子供一緒に生活し、又外国人と結婚しようとしている女性の方が今日的であり、逞しくてこちらの方に興味を持ちますが。

まあ、結婚って難しいですよね。相手への期待値が高いと現実とのギャップに悩むわけで、個人個人がどう乗り越えるのかということなんですけど。私も日々悩んでいますがね。あっ、詰らないこと書いてゴメンナサイ。

このブログ作成にDVD版を鑑賞しています。              八点鐘

 

          真ん中が故渡辺淳一氏

 

 

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