レタントンローヤル館

主にサスペンス映画のお話

「怪奇な恋の物語」あの"殺人捜査"で名を上げたエリオ・ペトリ監督の異色作と言うより知的前衛作ですが…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「怪奇な恋の物語」(1968)です。

 

 

ミラノにいる芸術家レオナルド(フランコ・ネロ)は、創作の行き詰まりを感じて恋人兼マネージャー、フラビア(ヴァネッサ・レッドグレイブ)と共にベネチア近くの避暑地にアトリエを移すことを考える。彼は元伯爵が利用していたコテージが気に入りアトリエとして利用するが、夜になると何やら不可思議な事象、ポルダーガイスト現象に悩まされる。近くの町の住人からそれは1944年英空軍機の銃撃によって殺された伯爵家の娘ワンダの霊と聞く。

レオナルドには時々現れるワンダが現実なのか、幻視なのか判らなかった。興味を持った彼は霊媒を雇って降霊会を開き、その正体を探ろうとするのだが…

このブログでも紹介した「殺人捜査」「悪い奴ほど手が白い」「華麗なる殺人」のエリオ・ペトリ監督の異色作です。映画はホラー味で、結構楽しめました。独特なサスペンスタッチで、特にベネチア近くの伯爵家コテージに舞台が移ってからが良いですね。

ぶった切った様な編集、モリコーネの前衛音楽がマッチして、この手の映画が好きな方には堪えられない作品になっています。私もその一人ですが、うーん、美しいです。

この映画が公開された時、ラストシーンについて不満が多かったと聞いていますが、今回再見して、そうではなく私は色々な意味にとれるように感じました。これは、これで良く纏まったラストだと思います。

このブログ作成にBD版を鑑賞しています。             八点鐘

 

追記 レオナルドが乗り回すジャグァー MK 150、うーん、美しいです。

 

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