レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「哀れなるものたち」(2023)です。
医学生マックスは天才外科医ゴッド(ウィレム・デフォー)の助手に選ばれ、彼の屋敷で何やら怪しげな女性ベラ(エマ・ストーン)に関する研究を助けることになった。成人女性だが、身体が悪そうで知性の発達も遅れており、それらは想像絶する彼女の過去によることをマックスは知ることになるのだが…
あの素晴らしい「女王陛下のお気に入り」のヨルゴス・ランティモス監督作品なので期待していましたが、今回は評判通り正直舌触りの悪い映画で閉口しました。
あのハマープロ「死美人の復讐」の芸術版と言っても良い作品で、良いところもあるのですが、この手のグロい描写とセックス絡みシーンは監督の個性なのでしょう。もう少し控えてもらうと、もっと親しみ易かったと思う次第。
とは言うものの、リスボンとかレトロな蒸気船の描写等なかなか美しく且つ素晴らしいシーンも多く、何かチクハグな作品になっています。物凄いメイクで登場するウィレム・デフォー、体当たり演技のエマ・ストーン、大変お疲れだと思います。何か賞を頂けると良いですね。
又、この手の作品は、ミニシアター系で公開される場合が多いと思いますが、拡大公開されているのも驚きます。
一番良かったとのはラストクレジットタイトルシーンかな、品の良い美術セットをバックにして、一番癒されました。皮肉で言っているのではありません、念のため。
八点鐘
各シーンは結構シュールで美しいですが、何かアンバランスでそれを狙っているのかな