レタントンローヤル館

主にサスペンス映画のお話

「蜘蛛女」レナ・オリンが強烈な個性を発揮するB級ノワールスリラー…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「蜘蛛女」(1993)です。

 

巡査部長ジャック(ゲイリー・オールドマン)は、署内ではうだつの上がらない男だがマフィアへ署内の情報を垂れ込んで金を稼いでいた。美人の妻ナタリーがいるにも係らず若い愛人シェリーと二重生活を楽しんでいた。そんな時マフィアの女殺し屋モナ(レナ・オリン)が拘束され、そのセイフハウスの情報をマフィアから要求され渡すが、マフィアの刺客がセイフハウスに到着した時には、彼女は逃亡した後だった。ジャックはマフィア側、モナからも命を狙われる立場となって、妻ナタリーを脱出させるが、自分はマフィア側に拘束されて…

「存在の耐えられない軽さ」で有名になったスウェーデン女優レナ・オリンのファムファタールというか悪女演技が冴えるB級ノワールスリラーです。意外な拾い物とい感じの作品です。彼女演じるモナを楽しそうに演じています。うーん、美しいです。

この女優レナ・オリン、私は皆さんが知らないこのB級映画が一番が良いのではないか、と思います。トコトン性悪女を演じて登場する男女を悲劇の陥穽に落とし込んで、サバイバーするのですから。太股でジャックの首を絞めるレナ、マフィアのボス、愛人シェリーも殺してしまうモナ、うーん、美しいです。

本当に情けない巡査部長を演じるオールドマン、マフィアのボスを演じるロイ・シャイダー、妻ナタリーをアナベル・シオラ、シェリーをジュリエット・ルイス、他にウィル・パットン、ジェームズ・クロムウェル、ロン・パールマンと渋い脇が固めています。すこぶる好い出来の作品ではありませんが、何か引っ掛かる映画で好きな人は、映画を見ながらニヤニヤすること間違いありません。

ラスト、一人で人気の無い荒れた場所のダイナーで女を待つジャック、これぞB級フイルムノワール映画の醍醐味でしょう。うーん、美しいです。

このブログ作成にDVD版を鑑賞しています。            八点鐘

 

追記 監督はピーター・メデック、「チェンジリング」というホラー映画が有名ですが。

 

wedplain15.hatenablog.com

www.youtube.com

www.youtube.com