レタントンローヤル館

主にサスペンス映画のお話

「テレマークの要塞」実直な映画ですが、この題名では・・・

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「テレマークの要塞」(1965)です。

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IMDb

60年代戦争映画大作です。主演はカーク・ダグラスとリチャード・ハリスで、有名なガナーサイド作戦を映画化した作品です。

 

1943年、連合軍ノルウェーのテレマーク県リューカンにある重水製造工場の破壊を決定した。理由は、ドイツ側の原爆開発計画を遅らせる為。亡命ノルウェー特殊部隊を送り込もうとするが失敗(グルース作戦)、ノルウェー地下組織だけで、工場の重水製造工程を破壊、且つ在庫していた重水を鉄道連絡船でドイツ本国へ輸送しようとするが、この連絡船を沈め、ドイツの原爆計画遅延又は破綻した。(ノルスク・ハイドロ重水工場破壊工作Wikiより)

 

監督はアンソニー・マン、50年代にジェームズ・スチュアートと西部劇を撮っていた監督です。監督の作品はこの作品以外に「エル・シド」しか見ていないので、作品の評価は難しい処ですが、監督の実直さは出ていますが、当時としても、もう少し見せ場が欲しいのではと思います。

この作品の前後にジョン・フランケンハイマー監督「大列車作戦」ケン・アナキン監督「バルジ大作戦」ジョン・スタージェス監督「大脱走」等が公開されており、それらの作品と比較するとやはり地味、見せ場が足りないと思います。

 

邦題も「・・・の要塞」となっており、重水工場が建てられた場所が天然の要塞のようだと作品中でも言われているので名付けられたと思いますが、その辺りの描写が淡白なので鑑賞するとがっかりかと。原題は「テレマークの英雄たち」ですが。

 

全体に良く出来ていますが、地味でくすんでいると思います。但し最後の鉄道連絡船のシーンはサスペンスタッチでとても良いと思います。

欲を言えば、グルース作戦と重水工場爆撃シーンを丁寧に描き、絶壁の上にある工場侵入の登頂シーンをサスペンスタッチで追加したら、もっともっと面白い作品になったと思います。作品そのものが映画ポスターに負けて欲しくないと思います。

 

このブログ作成にDVD版を鑑賞しています。      八点鍾

 

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大列車作戦

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バルジ大作戦