レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は、これ「ヨーロッパの解放 第一部」(1970)です。
この映画は、1943年に派生した史上最大の戦車戦、クルクスの戦い、クリコフの戦い、ドニエプル渡河、そしてキエフ奪還作戦と44年1月1日迄を描いた旧ソ連邦の国家事業並みの超大作です。
但し、映画としてははっきり言ってつまらない愚鈍の大作と言っていいと思います。マイライブラリー用に購入しましたが、初めて鑑賞しました。例えばノルマンジー上陸戦を描いた「史上最大の作戦」とかパリ解放を描いた「パリは燃えているか?」マーケットガーデン作戦を描いた「遠すぎた橋」等と比較すると面白くありません。映画的興奮に乏しい作品です。
では何故? 現在進行しているロシア軍のキエフ攻略戦と全く同じことをしているので、まあ、勉強の為に鑑賞して見ました。この映画を見ると、ウクライナはモスクワ防衛の要であることは良く分かりますが、独軍が多大な犠牲を払ってクルクスを攻略しようとしますが、何といって良いのでしょうか、粘り勝ちと言うのが正しいのかどうか分かりませんが、独軍予備機甲師団を全滅させることで、何とか死守することに成功するソ連軍。
これで、東部戦線の攻守交替になってドニエプル渡河に成功するソ連軍、独軍の反撃はすざましいのですが、ソビエト軍は或る砲兵大隊(1000名)を囮にして主力部隊の渡河を成功させる。その大隊の生存者は15名程という有様。
この辺り、何やら画面を見ているだけでは判りませんが、この作品3時間を超える大作ですが、オリジナルはもっと長いようでカットされている感じがします。
まあ、力押しの物凄い激戦に次ぐ激戦、米英軍ではやらない戦法。独軍もやりませんがこんな感じで仕掛けられると生きんが為にやもう得ずと。1941年頃、有史以来人類最強の陸軍と言われた独逸陸軍が何やら可哀想で…子供の頃プラモで作った無敵ドイツ陸軍虎I型戦車もバタバタとやられ、その昔独軍と戦った仲間、現在のウクライナ軍もこんな風にやられているのかと思うと悲しさを通り越して何をやっているのだ、ロシアは…
歴史は繰り返す。一度目は悲劇だが、二度目は喜劇だ。 カール・マルクス
このブログ作成にDVD版を鑑賞しています。私の持っているDVDは画質が良くありません。音質もところどころ抜けている様な感じで。でも、この映画が言いたいかは分かります。 八点鍾
虎戦車 Tiger Ⅰの雄姿をご覧あれ