レタントンローヤル館

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「太平洋の奇跡 フォックスと呼ばれた男」玉砕のサイパン島で終戦後までゲリラ戦で戦った男達の映画…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「太平洋の奇跡 フォックスと呼ばれた男」(2011)です。

先の大戦、大東亜戦争の映画です。ウクライナでの進行形の戦乱もあり、今月は8月でもあるので何本か戦争映画、特に日本が絡んだ映画を扱ってみたいと思います。

この作品は、あの大戦の大きな分岐点となったサイパン島の戦いを描いており、もし日本側がサイパン島を何とか守り切った場合、先の大戦とは別の終結になったものと思いますが、現実はそんなに甘くなく日本側が敗北し又奪還も出来なかったので、あの大戦に敗北してしまいました。

サイパン島は、多数の守備隊、待機していた第1航空艦隊、聯合艦隊が守る要衝ですが米軍の物量にはなすすべもなく、第1航空艦隊、聯合艦隊も敗れ去り玉砕の島となってしまいました。

映画は、昭和19年7月から幾ばくかの住民と第18聯隊大場栄陸軍大尉(竹野内豊)の組織的なゲリラ戦を昭和20年12月1日に投降するまでを描いており、こんな事実があったことはこの作品で初めて知りました。映画は、米側は米人監督チェリン・グラックが担当、日本側は平山秀幸が担当しているので結構上手くまとまっており、戦闘シーンも日本映画としては銃器類考証、銃撃アクションシーンもなかなか見応えがあります。

日本の戦争映画、特に先の大戦を描いた作品はもう目を覆うばかりの死で、例えば「沖縄決戦」「大日本帝国」「軍旗はためく下に」等嫌になってしまうのですが、この作品はどちらかと言えばそれは少な目で、大場大尉の考え方が無駄な戦闘、死傷者を出さないような考え方の持ち主だったと思います。二言目には「特攻、特攻せよ」と声を張り上げる長勇少将を演じた丹波哲郎なんか怖いぐらいで、でもあの「沖縄決戦」は好きな映画ですが。

唐沢寿明が演じる堀内一等兵が、その昔の佐藤允の如くトンプソン機関銃でバリバリと大暴れして彼は儲け役ですね。でも、一番良いシーンは、収容所で生き残った赤ん坊を抱いた大場中尉がこの子に日本を見せてやらなければと言うシーンです。ホッとします。うーん、美しいです。最後に「歩兵の本領」親父の好きな軍歌だったけ。そんなことを思い出した映画です。

 

このブログ作成にBD版を鑑賞しています。       八点鍾

 

追記 大場大尉は愛知県蒲郡市の出身、同じ愛知県とは知りませんでした。

www.youtube.com

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