レタントンローヤル館

主にサスペンス映画のお話

「フロム・ヘル」あのジャック・ザ・リッパー事件を基にした猟奇殺人映画…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「フロム・ヘル」(2001)です。

1888年のロンドン。ホワイトチャペルでニコル組の娼婦の一人がメッタ斬りの状態で発見された。ロンドン警察アバーライン警部(ジョニー・デップ)は事件の予知能力があり、数日前アブサンとアヘンを嗜み、恍惚状態時にその幻視を見ていた。彼は早速捜査に入り、ニコル組の赤毛の娼婦メアリー(ヘザー・グラハム)と知り合う。事件の解決は難航するが、やがて国家ぐるみの陰謀に直面するのだった…

ジャック・ザ・リッパー事件を巧く組み込んだ猟奇殺人映画です。アラン・ムーア原作、エディ・キャンベル作画グラフィックノベル作品「フロム・ヘル」を映画化したものです。ジャック・ザ・リッパー事件は史上初の快楽殺人事件と言ってよく、こういう形で映画化されたのは初めてではないでしょうか? 

映画は18世紀後半のロンドンの風俗が良く描けており、多分に煽情的でもありますが、こういう作品は初めてです。エレファント・マンもロボトミー手術も登場します。だから、この時代考証に嵌るとこの作品は魅力的に見えると思いますが、そうで無い方はチョットね、となるでしょうネ。

描写は若干グロいですが抑制されており、目を背けたくなるほどではありません。でも、心地よいものではありませんが。この映画では王室陰謀説を取り上げていますが、その辺りとても良く纏め上げています。

半分ネタバレになりますが、ウィリアム・ガル卿を演じたイアン・ホルム(「エイリアン」でロボットを演じました)が良いですね。とても巧いと思います。

この手の映画が好きな方は、外せない作品ではないでしょうか。特にヴィクトリア朝倫敦の時代描写がとても良いと私は思います。監督はアルバート、アラン・ヒューズ兄弟、尚私は「フロム・ヘル」グラフィックノベルは見てはいません。悪しからず。

このブログ作成にDVD版を鑑賞しています。          八点鐘

 

この方はやはりこの役ですね 美しいです

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