レタントンローヤル館

主にサスペンス映画のお話

「バラキ」コーザ・ノストラ構成員ジョセフ・バラキの証言を元にしたC・ブロンソン主演実録犯罪映画…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「バラキ」(1972)です。

アトランタ連邦刑務所に収監されていたバラキ(チャールズ・ブロンソン)は、刺客による殺害を恐れて、ある収監者を間違えて鉄パイプで滅多打ちにして殴り殺してしまった。バラキは収監者殺害で無期懲役刑を受け、別の刑務所へ移動しそこでFBIとの司法取引により、犯罪組織コーザ・ノストラについて知っていることを、洗いざらい話始めるのだった…

その昔、劇場でこのシャシンを見た時、テレンス・ヤング監督があの「ゴッドファーザー」の大ヒットを受けて短期間に製作した映画という感じで見たため、詰らないシャシンと言う印象が強くて…

今回、改めて再見するとそりゃ、あの「ゴッドファーザー」程志は高くありませんが、意外に良く出来たシャシンと言うことを再認識しました。但し、短期間で作り終えたので、映画の味わいはとても希薄ですが。

その理由は、バラキの証言による当時の組織暴力コーザ・ノストラの非情な生々しさが良く出ており、例えば、ラッキー・ルチアーノを主人公にしたフランチェスコ・ロージ監督「コーザ・ノストラ」映画は重くてつまらなかったですが、この映画の方がルチアーノがどういう人物なのか良く判るのは、面白い現象だと思います。

バラキは、コーザ・ノストラでは幹部ではなく中堅の構成員で幹部の運転手、ヒットマン、カジノ運営等様々の現場仕事から見た幹部を詳細に語っているので、それがなかなか面白くて。いや、この作品見直しました。神妙に演じているチャールズ・ブロンソンも良いですが、ルチアーノに暗殺されるサルヴァトーレ・マランツァーノを演じたジョセフ・ライズマンがなかなか良いのに驚きました。うーん、美しいです。

テレンス・ヤング監督は、初期の007シリーズと「暗くなるまで待って」だけかなと思いましたが、なかなかどうして見せてくれます。半分ポルノの様な「アマゾネス」も当時もう勘弁してくれと映画館の中で思いましたが、今見るといけるかも。まあ、「アマゾネス」はそんなことないと思いますが。

他にリノ・ヴァンチュラも共演しており悪くはありませんが、メルヴィル監督「ギャング」の方が良かったな。リズ・オルトラーニ(「世界残酷物語」モアが有名)の美しいメロディが心に染みる作品になっています。

このブログ作成にBD版を鑑賞しています。            八点鐘

 

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