レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「ラッシュ/プライドと友情」(2013)です。
映画は、1976年F1世界選手権を巡ってジェームズ・ハントとニキ・ラウダのライバル関係を描いており、ハントはその野獣の様な直感で車を操るのに対して、ラウダは総て緻密な計算付くで不要なことは一切しないし、不必要な冒険を犯さないというスタイルの対比が面白く、そういう意味で、例えば「栄光のル・マン」「グランプリ」の様なスタイルの映画ではなく、ドライバーを丁寧に描いた一風変わったカーレース映画になっています。そこが面白さの焦点です。
私はF1レーサーについて知識はあまりありませんが、今回この映画を見て色々と勉強になりました。ラウダが持参金を持参ししてF1シートを確保した事、ハントの様な突撃タイプのドライバーではなく、マシン(レースカー)の知識が豊富で、何処をどうすればラップタイムを良く出来るか、サーキットのコーナーの取り方等すこぶる良く知っていた事、テストドライブを納得するまで行う姿勢等まるでドライバーの鏡のような性格だった。うーん、美しいです。素晴らしいです。まるで、往年のラリードライバー、ヴァルター・ロールのようですね。そのラウダをダニエル・ブリユールが上手く演じていたと思います。
特にニュルブリツクリングで事故により大火傷を負うが、42日でレースに復帰する辺りのど根性振りは素晴らしいと思います。監督はロン・ハワード、とてもうまく纏めていると思います。
このブログ作成にBD版を鑑賞しています。 八点鐘
追記 一番好きなシーン、後に妻になるマルレーヌを乗せてランチア・ベルリーナを田舎道でかっ飛ばすシーンが素晴らしい。