レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「ボーン・アイデンティティー」(2002)です。
地中海マルセイユ沖、深夜一人の男(マット・デイモン)が漁船に救助される。男は銃創があり、臀部にスイスチューリツヒ銀行の貸金庫番号を表示するマイクロカプセルが埋め込まれていた。記憶を失っていた男はマルセイユに着くとチューリッヒに向かい、銀行を訪ね、貸金庫の中を確認する。そこには多くのパスポートと現金、SIG Pro SP2009拳銃が収められていた。パスポートにはジェイソン・ボーンと名前が記されていた。彼は記憶を取り戻すべく、パスポートに記載されていたパリの住所へ向かうのだった…
この手の映画としては、あの007シリーズ、ミッション・インポッシブルシリーズと同じくらい成功したシリーズ物だと思います。
この作品の場合、カッティング編集がとても素晴らしく、又テンポが好い。例えば、雪の降る深夜、公園ベンチで寝ているボーンを不審に思ったスイス警察官が職務質問をしようとしますが、あっという間に叩き伏せるシーン等その典型です。チューリッヒの米国領事館での逃亡劇も素晴らしく、ワクワクさせてくれます。
さらに、パリのレジデンスで敵の暗殺者、ガリルMAR自動小銃を乱射する暗殺者を仕留めるシーンも良く出来ていると思います。こんな感じで物語が展開し、パリでのカーチェイスを含めて、この手の映画大好きな人はたまらないプレゼントだと思います。
領事館に偶々居合わせたドイツ女性マリーの扱いも良く、物語は淡々と進んでいき、ラストとのアクションもリアルというか実戦的で小刻み良く、映画としては大成功の部類だと思います。監督はダグ・リーマン。
この映画は興行的に成功していますが、シリーズ物の宿命として段々と鮮度が落ちている感じで、今後何がしかの対策が必要な感じがします。主人公を若手にして、よりハードなエスピオナージスリラー映画を期待していますが。
このブログ作成にBD版を鑑賞しています。 八点鐘