レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「シャーロック・ホームズ」(2009)です。
映画は、黒魔術を信奉し五人の若い女性を生贄にしたブラックウッド卿(マーク・ストロング)を拘束し世たホームズ(ロバート・ダウニー・Jr)とワトソン(ジュード・ロウ)だが、死刑を宣告されたブラックウッドは、私は復活し、世界はさらに混沌するだろうと言い残し絞首刑となった。
暫くすると、墓は暴かれ死体は消えていた。ホームズは、アイリーン・アドラー(レイチェル・マクアダムス)に頼まれ、失踪したある人物の捜査にあたるのだが・・・
この作品は、コナン・ドイル卿が想像したシャーロツク・ホームズ物語のパスティーシュ(作風の模倣のこと)です。少し前紹介した「ルパン」もパスティーシュになります。
シャーロック・ホームズのパスティーシュは、このブログでも紹介したビリー・ワイルダー監督「シャーロックホームズの冒険(1970)」、ハーバート・ロス監督「シャーロック・ホームズの素敵な挑戦(1976)」もパスティーシュになります。他にもホームズ物はありますが、シャーロキアンが認める映画作品は、これら作品だけでしょう。
もう一つ、このパスティーシュは、今までの作品と少し味わいが違います。この作品が公開された時に使われた言葉を借りますと、武闘派、アクション派の味付けになっています。もう凄いです、相手を倒すのに緻密ら計算して行動するという演出が監督ガイ・リッチーの新解釈です。面白いです。そういう意味で新しいホームズ像を観客に提供し、成功していると思います。とても良く出来ています。
元々、ホームズは日本を発祥とする武術バリツを体得している訳ですから、おかしくありません。映画の中では、空手の様な格闘技、棒術をふんだんに見せてくれます。
ヴィクトリア朝の雰囲気を出す為CGを多用していますが、人によっては安っぽいとか言うかもしれませんが、特に造船所のドック、ラストのロンドンブリッジでのアクションシーン等、私はとても良く出来ていると思います。
ハンス・ジマーの音楽もサスペンスフルで、映画を更に盛り上げることに成功していると思います。
この作品がヒットしたので、次作「シャーロック・ホームズ: シャドウ ゲーム」(2011)が公開されています。ノオミ・ラパスが助演しているこの作品もいずれご紹介したいと思います。
このブログ作成にBD版を鑑賞しています。 八点鍾