レタントンローヤル館

主にサスペンス映画のお話

「爆走 ! 」A・マクリーン原作「恐怖の関門<Fear is the Key>」を映画化したB級アクション…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「爆走 !」(1972)です。

寂れた飛行場の片隅でタルボット(バリー・ニューマン)は、DC3輸送機に登場している仲間と交信しているがその輸送機が戦闘機に追撃されて撃墜されるのを聞く。輸送機には彼の妻子が乗っていた。

数年後、タルボットはルイジアナのあるガソリンスタンドでトラブルを起こして警察に逮捕される。その裁判で彼は法廷警備員を殴り拳銃を奪い、近くにいた女性を人質にして逃走するのだった。それはある私怨を晴らすための行動だった…

この作品は、冒険小説の雄A・マクリーン原作「恐怖の関門」を映画化した作品です。原作は昔読んだことがあり、彼の作品群の中でも良く出来た小説だと思います。但し、映画は、ローバジェットなので出来はいま一つなのですが、私はマクリーンの持ち味が良く出ているので好きな映画です。海外ではDVDが販売されており、よせばいいのに輸入盤を購入し鑑賞してしまいました。その印象を報告します。

いや、その昔劇場で見た時はガッカリの作品でしたが、今回久々に鑑賞したら意外に良く出来ているので嬉しかったことを告白します。監督は皆さん知らないと思いますがマイケル・タックナー、先ず先ずうまく纏めています。この作品以外に「ロンドン大捜査線」と言う作品が日本で公開されています。

前述したように、ローバジェットなので全体にお寒い映画ですが、もう少しバジェットが大きければ、主人公バリー・ニューマン(「バニシング・ポイント」が有名)は悪くありませんがミスキャストの感じがして、キャストも含めて、冒頭のDC3輸送機撃墜シーン(ここはラジオからの音声のみになっている)、終盤の潜水艇でのクライマックスも盛り上がり、もっともっと好い仕上がりになっていたことは間違いないな、と確信した次第です。とても残念なことですが。

現状での一番良いところは、ロイ・バットの音楽でしょう。ダイナミックでジャジな曲を書き上げています。好きですこのスコア…

「ナバロンの要塞」「荒鷲の要塞」迄良く出来ていませんが、マクリーン好きであれば楽しめると思います。「デンジャーポイント」「八点鐘が鳴るとき」より少し落ちるかな。そんな感じです。                       八点鐘

 

ヒロインはスージー・ケンドール

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