レタントンローヤル館

主にサスペンス映画のお話

「オッペンハイマー」"原爆の父"と言われたオッペンハイマー博士の栄光と悲劇を描いた力作

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「オッペンハイマー」(2023)です。

1926年、物理実験の苦手な若い学生オッペンハイマー(キリアン・マーフイ)が描かれ、色々と英国、欧州に飛ばされ量子力学を学びカルフォルニア・バークレー校で量子力学の教授になる。最初は学生がたった一人だが、次第に集まって来る。1938年にドイツで核分裂が発見されて、ナチスドイツが核分裂爆弾を手にするのではないかと米国も遅れを取るわけにはいかないとMIT出身のグローブス准将がオッペンハイマーを中心にしたマンハッタン計画を立ち上げるのだが…

以前、同じようにマンハッタン計画を描いたローランド・ジョフィ監督「シャドー・メーカーズ」(1989)をご紹介しました。このクリストファー・ノーラン監督作品「オッペンハイマー」は、その真打ちと言って良い映画だと思います。

但し、「シャドー…」では米陸軍グローヴス将軍から見たマンハッタン計画を描いていましたが、この作品では計画の中心であるオッペンハイマー博士を中心に描いているところが違いますし、又何といってもヒットメーカー、ノーラン監督のバジェット1億ドルの大作なので、あの「シャドー…」も良く出来た映画ですが、キャスト、スケール感等比較なりません。特に原子爆弾完成、トリニティ実験迄一気に見せてくれます。素晴らしいです。特にトリニティ実験のシーンは迫力たっぷりで…

但し、後半第二次世界大戦に米国が勝ち世界一の覇権国になり、テラー博士の推奨する水爆開発に冷淡な態度を取ってからソ連へ貴重な情報を漏洩したのでないかと疑われる辺りは若干冗長な感じで、少し煩わしいのですが。でも、とても良く出来た映画です。但し、日本人として鑑賞するとあの広島、長崎のあたりのは辛いのですが。

キリアン・マーフィが良いですね。「麦の穂を揺らす風」「サンシャイン2057」辺りからよく見ていますが、本当に素晴らしいと思います。役者としてこのような作品に出演できることは一生に一度あるか無いかでしょう。勿論、エミリー・ブラント、ロバート・ダウニー・Jrも素晴らしいですが。

大戦後、池の畔でアインシュタインと出会うオッペンハイマー、自分を貶める為に中傷したとシュトラウスは思い込んでいたが、実はアインシュタインとの会話は彼の残した実績に対して国が報いてくれることを話していたのだった。そして、彼は1963年ジョンソン大統領からエンリコ・フェルミ賞を授与されるのだった。このあたりも素晴らしい。

本当に素晴らしい映画になっています。興味のある方はぜひ鑑賞して下さい。勉強になると思います。但し、個人的にはこの様な重いテーマ映画ではなく、ノーラン監督であれば「インセプション」「インターステラー」「テネット」の様なサスペンス映画の方が好きですが。                                                  

ブログ作成にIMAXにて劇場鑑賞しました。IMAXがお薦めです。    八点鐘

 

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このシーンが好きです

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