レタントンローヤル館

主にサスペンス映画のお話

「アンブッシュ」イエメン内戦を描いたピエール・モレル監督の力作…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「アンブッシュ」(2022)です。

 

 

2018年、数年前からイエメンにて今話題のフーシ派による内戦が始まり、イエメン政府では手に負えなくなりUAE軍の支援を受けることになった。現実には、その任務はフーシ派が占領している地域の住民に食料配布と治安パトロールだった。が、フーシ派ゲリラのRPG、対戦車地雷によってパトロール部隊のMRAP(装甲戦闘車)は身動きが取れなくなり緊急展開部隊が投入される。巧妙に仕掛けられた対戦車地雷でこちらもスタックしてしまう。ゲリラ兵士は雲海の如く押し寄せ、UAE軍側はアパッチ攻撃ヘリを投入するのだが…

意外な拾い物と言ったら怒られるでしょうが、この映画良いんですね。対戦車地雷を巧みに仕掛ける最新のゲリラ戦を巧く描いています。監督があの「96時間」のピエール・モレルなのでキレが良くて、うーん、美しいです。

味わいは、リドリー・スコット監督「ブラックホーク・ダウン」とよく似ていますが、こちらもなかなか良くて。バタバタとくたばるゲリラ達、崖に潜む狙撃手、本当に硝煙がスクリーンから漂って来そうで、見せてくれます。

でも、ご当地名古屋ではスプラッシュ公開で勿体ないことこの上なしで…ラストも良いんです。狙撃手が潜んでいる崖上までUAE将校が攀じ登り拳銃で始末するのですが、ちゃんと声をかけてトリガーを絞るんですね。紳士ですね。俳優達はUAEの人達なので、顔馴染みの方はおらず、それが又リアルでいいんですね。

あくまでも例えばの話ですが、この様な重武装PKO活動、日本も何れやることになれば結構参考になる映画のようで、やはり犠牲者を出さない様に色々な装備を準備することが必要だと思います。平和憲法の為、参加できませんというのは国際社会からつま弾きにされてしまうでしょうから。                   八点鐘                    

 

追記 アパッチ攻撃ヘリを最初から3機投入すべきでしたね。そうであれば被害はもっと少なくなっていたように思います。

 

 

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