レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「ローズマリーの赤ちゃん」(1968)です。
ローズマリー(ミア・ファロー)は売れない役者の夫ガイ(ジョン・カサベテス)とニューヨークの古いアパートに引っ越してくる。隣人ローマン夫妻は好い人だが少々お節介、ローズマリーは子供が欲しくて少しばかりイライラしていた。
そんな時、ローズマリーは人とも野獣とも思えない獣人に犯される夢を見た。そんな時、妊娠していることが判りローズマリーは喜びの絶頂に浸るのだが、やがてつわりが酷くなって…
有名なアイラ・レヴィンの同名小説をあのロマン・ポランスキー監督が映画化しました。もはや古典的な名作と言って良いでしょう。とても良く出来たオカルトホラーです。映画は原作を改変していません。珍しいことに殆どそのまま映画化しています。
ポランスキー監督は丁寧に演出しており、現在の目で見れば、ローズマリーが夢見るグロテスクな夢がいま一つと映ることでしょう。
今回再見して、特にキャスティングと音楽が優れていると感じました。ミア・ファローとジョン・カサヴェテス、特にカサヴェテスが何を考えているか分からないような暗い影がある様で良いんですね。勿論、ミア・ファローもヴィダル・サスーンで髪をショートにしてから何やら不気味な様相になって、うーん、美しいです。
加えて、クシシュトフ・コメダの少しグロテスクな音楽で怖さを盛り上げてくれます。そして、ダコタ・ハウスを舞台にしているのがより怖さを増幅させてくれ…
妊婦の妄想被害の様に思わせてあの戦慄のラストに持っていく。うーん、美しいです。
このブログ作成にDVD版を鑑賞しています。 八点鐘
追記 DVDにはポランスキー監督はあの「白銀のレーサー」を監督する予定だったとか。偶々近くに「ローズマリーの赤ちゃん」ゲラ刷りのホンがあり、読んでみたら面白かったのでこちらにしたとかというインタビュー映像が追記されていました。
私の好きなポランスキー監督作品