レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「グリーン・ベレー」(1968)です。
映画は、歴戦の勇士カービー大佐(ジョン・ウェイン)は、米国J・F・ケネディスクールで訓練を受けた兵士と共に南ベトナム、ダナンの"フォート・ダッジ・シティ"と呼ばれるカンボジア国境に砦でPVNA(ベトナム人民軍)を迎え撃ち殲滅させるエピソードと北ベトナム軍ティ将軍を北ベトナムの奥深まった渓谷で拘束、拉致するエピソードの2話構成になっています。
再見して、巷で言われる程酷い映画だとは私は思いません。ハリウッド製戦争映画としては標準的な仕上がりだと思います。伝説と言っていい大スタージョン・ウェインの思い "ベトナム戦争は正義の戦いだ" が良く出た映画だと思います。たかが映画ですから、そんなにいきり立つこともないと思いますが。ある意味不幸な映画だと思います。
例えば、PVNAをインディアンの如く殲滅するフォート・ダッジ・シティ攻防戦よりティ将軍を拘束、拉致する様なシナリオで映画が製作されたならもう少し違った評価になるだろうと思います。
ジョン・ウェインはいつもの如しですが、後半拉致した将軍をトランクに詰めてシトロエンDSで疾走するデュークは、カッコいいと思いますね。うーん、美しいです。一番好きなシーンです。その他として、べトコン側のブビートラップが良いですね。
このブログ作成にDVD版を鑑賞しています。 八点鐘
追記
当時、マクナマラ国防長官のドミノ理論によりこの戦争に介入して米国ですが、1968年生々しいテト攻勢が米国で報道されると米国市民がベトナム戦争はどうなっているのか、このままでは拙いことになるのでは…
私、個人的にはベトナム戦争は非正規戦で、普通の正規軍には大変な戦いでした。この手の戦いは、ナポレオンのスペイン独立戦争が歴史上の始まりでしょうか? ゴヤは「戦争の惨禍」を残しています。帝国陸軍も中国戦線では大変でした。ベトナムで敗れたフランス軍もアルジェリアでは再び泥沼の陥穽に嵌ってしまって。
最近では、この様な非正規戦に対して色々なノウハウも蓄積されて、まあ人類って悍ましい種族だと私は思いますが。
仕事の関係で、通算4年程ベトナム、ホーチミン市(旧サイゴン)で生活していました。社会主義では生活がままならないと市場メカニズム、対外開放政策を取り入れたドイモイ政策が成果を上げていますが、まだベトナム共産党の一党支配が続いています。まだまだ、苦難の道が暫く続くと思われますが。
以下ベトナム戦争を扱った映画ですが
wedplain15.hatenablog.com こちらはアルジェリア戦争のお話ですが…