レタントンローヤル館

主にサスペンス映画のお話

2022-01-01から1年間の記事一覧

番外編 ヌーヴェルヴァーグの旗手ジャン=リュック・ゴダールさん追悼

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。ジャン=リュック・ゴダールさんが亡くなりました。謹んで追悼したいと思います。 いや、長生きされた方ですね。私はどちらかと言えば苦手な監督で、彼の作品あまり見ておりません。「勝手にしや…

「ダイアナ」三人の結婚生活だった…という悲しく孤独な伝記映画…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「ダイアナ」(2013)です。 TVでエリザベス女王が今月8日に逝去され、息子チャールズ皇太子が英国王になり、その後ろに控えたカミラ王妃を見た時、ああ、ダイアナ妃がいない…

「スティーブ・ジョブズ」伝記映画と思いきやこの映画の構成は…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「スティーブ・ジョブス」(2015)です。 殺伐として作品が続いたので、どちらかと言えば明るい雰囲気の作品としてこの映画を選びました。ジャンルで言えば伝記映画ですが、こ…

「人斬り」五社英雄監督第二作、こちらは抜群に面白い時代劇と三島由紀夫について…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「人斬り」(1969)です。 予告した通り、今回は五社英雄監督第二作「人斬り」をご紹介します。「御用金」は今一つ盛り上がりに欠けた作品でしたが、こちらの作品は大変面白く…

「御用金」TVシリーズ「三匹の侍」五社英雄監督劇場映画第一作ですが…

レタントンローヤル館にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「御用金」(1969)です。 ずっとこの作品がBD/DVD化されるのを待っていました。最近、DVD化されたので鑑賞しました。 今回はその印象をお話したいと思います。60年代中頃、フジテレビ…

「インフィニット 無限の記憶」アントワン・フークア監督版「ハイランダー 悪魔の戦士」ですが…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「インフィニット 無限の記憶」(2021)です。 映画は、前世の記憶を持ち続ける特殊な人々"インフィニット"は、二つの勢力に分かれていた。人類の為にその能力を使用するビリ…

「デュプリシティ~スパイはスパイに噓をつく」産業スパイが主人公というサスペンススリラーですが…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「デュプリシティ」(2009)です。 楽しいサスペンススリラーです。理由は主人公の職業が産業スパイなのですから。産業スパイの映画って余りありません。私が知っている作品は…

「愛のメモリー」ヒチコック・サクセサー(後継者)デ・パルマ監督の記念すべきオマージュ映画ですが…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「愛のメモリー」(1976)です。 いや、この映画、ヒチコック映画が好きな人には堪らない作品ですね、特にあの傑作「めまい」にオマージュを捧げた映画なのですから。勿論、ヒ…

「地下室のヘンな穴」おフランス製のヘンなコメディ映画ですが…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「地下室のヘンな穴」(2021)です。 時間が空いたので鑑賞しました。12時間進んで3日間若返る、これはねじれた空間のウォームホールのお話かなと思いました。ほら、ロバート…

「怪奇と幻想の島 」ジョン・ファウルズの小説「魔術師」を映画化した作品ですが…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「怪奇と幻想の島」(1968)です。日本では公開されていません。テレビで放映されたことがあるとは聞いていますが。 映画は、ニコラス(マイケル・ケイン)が同棲していたアン(…

「ブレット・トレイン」裏切り血の復讐をのせて戦慄の弾丸列車が京都に向かう映画…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「ブレット・トレイン」(2022)です。 レディバグ(てんとう虫)と言うジョブネームの男(ブラッド・ピット)が引き受けた仕事、それは新幹線に乗ってブリーフケースを奪う簡単な…

「チャッピー」ニール・ブロムカンプ監督SF映画第三作ですが…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「チャッピー」(2015)です。 近未来。南アフリカ、ヨハネスブルグ。高い犯罪発生率を減らす為、政府は治安維持ロボットの導入を決定し兵器メーカー テトラバール社から治安…

「サクリファイス」核戦争を描いたタルコフスキー監督の遺作ですが…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「サクリファイス」(1986)です。 スウェーデン、ゴトランド島でひっそりと暮らしているアレクサンドル一家。美しい景観に囲まれた処で、その日はアレクサンドルの誕生日。彼…

「ザ・ディープ」映画よりドナ・サマーの妖艶なディスコミュージックが有名な作品ですが…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「ザ・ディープ」(1977)です。 もう夏も終わりなので夏らしい作品ということで、この作品を選んでみました。十何年ぶりに鑑賞しました。原作があの「ジョーズ」のピーター・…

番外編 昔々名古屋にこんな映画館がありました…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日はその昔名古屋に存在したある映画館のお話をしたいと思います。 ミリオン座 名古屋ってこんなことをよく言われます、文化の墓場だと。それは、まずまずの人口と働くところにはまあ恵まれて…

「ジェラシック・ワールド/新たなる支配者」シリーズ最終作ですが…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「ジェラシック・ワールド/新たなる支配者」(2022)です。 あの「ジェラシック・パーク」から6作目で、第二シリーズ「ジェラシック・ワールド」第三作目完結編です。 今回は…

番外編 日本の映画館で思う事

レタントンローヤル館にお出で頂き有難うございます。最近、日本の映画館で色々思うことがありましたのですこし書き連ねたいと。 3年程前までベトナムで仕事をしていました。週末は映画館で映画をよく見ました。ベトナムでもシネコンで、多くが韓国資本のシ…

「ストーリー・オブ・マイ・ワイフ」女優レア・セドゥの新作映画ですが…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「ストーリー・オブ・マイ・ワイフ」(2021)です。 ハンガリーの新鋭女性監督イルディコー・エニェディのラブロマンス映画です。上映時間が三時間弱と言う大作で、あのレア・…

番外編 ジャン=ポール・ベルモンド傑作選3の紹介ですが…

レタントンローヤル館にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介するのは、又始まります。そう、ジャン=ポール・ベルモンド傑作選が9月2日から、うーん、美しいです。 今回は、「華麗なる大泥棒(フランス語版)」 「冬の猿」 「パリ警視J」 「勝負(かた)をつ…

「怪談」小泉八雲原作をもとに小林正樹監督の異色作ですが…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「怪談」(1965)です。暑い暑い日本の夏ですから、こういう作品も良いかなと思い取り上げてみました。 小林正樹監督作品で初のカラー作品です。彼の作品は「人間の条件 三部…

「偉大なるアンバーソン家の人々」あのオーソン・ウェルズ監督第二作ですが…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「偉大なるアンバーソン家の人々」(1942)です。 映画は次の通りです。 富豪アンバーソン家のイザベルは、同じ街に住む若者ユージーン(ジョセフ・コットン)の求愛を断って別…

「フェリーニのローマ」フェデリコ・フェリーニ監督の都市ローマについて異色作ですが…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「フェリーニのローマ」(1972)です。 「道」「甘い生活」「81/2」で有名なフェデリコ・フェリーニ監督の異色作です。ふつう映画はあるドラマを大体2時間程度で表現しますが…

「アパルーサの決闘」あのエド・ハリス製作・監督・脚本・主演の正統派西部劇の力作ですが…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「アパルーサの決闘」(2008)です。エド・ハリス製作・監督・脚本・主演のこの作品は、日本未公開でビデオスルーとして公開されています。 前述したようにエド・ハリス製作・…

「扉の影に誰かいる」チャールズ・ブロンソンのレアなサスペンスミステリー映画ですが…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「扉の影に誰かいる」(1971)です。 映画は、精神科医ローレンス(アンソニー・パーキンス)は、妻の不倫で悩んでいた。彼のプライドを満足させ為には、完全犯罪として妻をどの…

「ことの終わり」戦中、戦後のロンドンを舞台にしたねっとりしっとりとしたラブロマンス映画ですが…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「ことの終わり」(1999)です。あの「第三の男」グレアム・グリーン原作の映画化作品です。 私は見たことありませんが1955年に「情事の終わり」としてエドワード・ドミトリク…

番外編 きょうは77年目の終戦記念日…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日は総括としてあの大東亜戦争、今そこにある危機について一言書かせて頂きたく思います。 先の大戦、いやこの日本を揺るがす戦争体験でした。色々と歴史書を読むとあんなに大きな戦争にする予…

「この世界の片隅に」淡々とした語り口、物凄く書き込まれた密度の高い映画ですが...

レタントンローヤル館(八重垣)にお出でいただき有難うございます。今日ご紹介する作品は「この世界の片隅に」(2016)です。 映画は、少しのんびりしている主人公すず(声 のん)の生い立ちから始まり、昭和19年に呉鎮守府に軍法会議録事北条周作と結婚して広…

「雷撃隊出動」昭和19年に公開されたいわゆる戦意高揚映画ですが…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「雷撃隊出動」(1944)です。 映画は、村上少佐が率いる母艦航空隊は敵機動部隊を攻撃するが、航空機が少なく全滅迄叩くことが出来なかった。航空機受領迄基地航空隊へ移動休…

「野火」1944年レイテ戦線崩壊後、帝国陸軍田村一等兵の顛末を描いた映画ですが…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「野火」(1959)です。 この映画は、「レイテ戦記」で有名な大岡昇平の小説「野火」を市川崑監督が映画化したものです。主人公田村一等兵(船越英二)は、肺病で部隊と野戦病院…

「男たちの大和」超弩級戦艦の最後を描いた力作ですが…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「男たちの大和」(2005)です。 超弩級戦艦とも不沈艦とも呼ばれた帝国海軍戦艦大和の最後を描いた作品です。この手の映画は新東宝「戦艦大和」(1953)、「沖縄決戦」「連合艦…